2013年10月27日日曜日

映画【地獄の黙示録】を見て。

映画 地獄の黙示録

地獄の黙示録セット (初回限定生産) [DVD]
 あらすじ
地獄の黙示録 - Wikipedia
ベトナム戦争後期。陸軍空挺士官のウィラード大尉は、妻と離婚してまで再び戦場に戻ってきた。彼はMACV-SOGの一員として、CIAによる敵要人暗殺の秘密作戦に従事してきた古参兵だった。その実績を買われ、サイゴンのホテルに滞在中、軍上層部に呼び出される。そこで彼は、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐の暗殺指令を受ける。…
時はベトナム戦争時、資本主義陣営と共産主義陣営の代理戦争であったベトナム戦争は戦後様々な影響を与えているといわれてます。
私も小さい頃(80年代後半~90年代前半くらい)に題名も覚えていませんが、特に帰還兵の精神的なところにフォーカスされた映画をよく見た記憶があります。

ベトナム戦争を題材とした映画は数多くあります。
「プラトーン」
「7月4日に生まれて」
など
一兵士の先頭や狂気、生き様にフォーカスした題材が多い中、
地獄の黙示録は大佐であるカーツ大佐の狂気が画かれてます。
もちろん、ベトナムの奥地に向かうウィラード大尉が徐々に侵されていく様も見ものです。

大佐という階級ですが、あまりピンとこないかもしれません。
アメリカ軍だと、
元帥→大将→中将→少将→准将→大佐
となってます。軍隊という完全なるピラミッドで上から6つ目です。
おそらく連隊などや○○隊といわれる規模の長になるくらいではないでしょうか。
実際、この映画でもグリーンベレーの隊長ということになってます。
(海兵隊だと、元帥がないので5番目。)

連隊長や隊長と位置づけになるので、おそらく戦時に最前線に行く中で間違いなく権力者でしょう。
前線と聞くと野っぱらで、テントなどで寝泊りし24時間緊張感の中で過ごすイメージがあるかもしれませんが、
大きい部隊になれば、しっかりと駐屯できるように整備するでしょう。
要である兵站もしっかりしてるのではないでしょうか。
そこでの大佐の発言力、影響力は計り知れないものではないでしょうか。
その権力者が狂気と混沌におちいった様をマーロン・ブランドが恐ろしほどに演じてます。

カーツ大佐は現地住民まで掌握し、カーツ帝国のようなものを作ってしまいました。
それは本国や本隊からも目をつけられるでしょう。

リアルタイムで見てないので、どうしてもチャーリーシーンにしかみえない、
ウィラード大尉が奥地へ進んでいきます。
その先々でも想像を絶する混乱が待ってます。
そんなこんなでカーツ村にたどり着いたとき、
初めてマーロン・ブランド扮するカーツ大佐が画面に出てきたとき、
ブラウン管からも何か狂気が伝わってきました。

このカーツ大佐のモデルとして実在の人物がいたという話があります。
トニー・ポーというCIAのエージェントです。
潜入地で現地人に軍事訓練などをしていてモン族を率いていたという。
この話は、監督のフランシス・フォード・コッポラは否定してます。

地獄の黙示録は、「ジャーヘッド」というイラク戦争を題材にしたスナイパーの物語のなかでも、
出撃前に鼓舞するために兵士に映画を見せているシーンにも使われています。
地獄の黙示録の爆撃シーンでワーグナーの「ワルキューレの騎行」が流れたら、ワーオワーオと皆が興奮するのです。この感覚は私たち平和な日本人にはなかなか理解できないところがあると思います。

いぜれにせよ、私はこういう戦争映画でしか戦争の狂気にふれることはありません。

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